社長「…うん…それで、ちまきはどうしたい?
ボクが最終的に確認したいことはそれのみだよ」
『私…エロゲーライターになります!』
社長「はあ?」
さて話は一年ほど前に遡ります。
私がFlash職人をなし崩しに辞めたあと何をしていたか(趣味で)?
同人エロゲーのライターをやってました。
ちまきはFlash職人からエロゲライターにクラスチェンジした!
<経緯>
Flashでは自分には後進の人たちに勝ち目は無さそうだ。
しかし私はいつでも中堅あたりには居たい女!(褒められないとやる気無くす)
なんかこうもっと手っ取り早くかっこいい横文字クラスに就きたいぜ!じゃあ私webデザイナーになるわ!みたいな。
しかし私はやっぱデザインセンスみたいなのは無いし、絵もそう上手くは無いしなぁ…
そこで通りががった一人の同僚。
同僚「どうしようー、夏コミに出す予定だったゲームのシナリオが全然上がってこないよー」
ちまき「は?ゲーム?」
同僚「うん…それなりに人気のある原画さんが描いてくれたのに全然完成しないんだ。このままじゃギャラが払えないよー」
つまり彼は企画とディレクターをやっていたわけです。
ちまき「ギャラ?同人でもお金出るの!?」
同僚「そりゃ2000枚プレスするんだもん…どうしよー、落ちたらすごい損失だ」
ちまき「なんでキサマそんなおいしい話を私に持ってこない!そんなん即書けるわ!」
(私は学生時代は映像脚本を勉強する学校に行ったが、案の定何の役にも立っていなかった)
同僚「え?でも…」
ちまき「枚数によるけど。絵があるならもう大筋話は決まってるんでしょ?穴埋め問題じゃん」
同僚「いやでも…これ18禁なんだけど…」
ちまき「う…でも多分大丈夫だよ。いくら出す?」
同僚「使えるものが出てくるとは限らないから確約できないけど、1kbあたり●円で、ヒロイン一人あたり最低でも120kb以上欲しいんだけど」
ちまき「じゃあ一人分書くだけで●●円じゃん!sugeeee!!」
(私は残業ができない為なかなか収入を劇的に増やす方法が無いので、家でできる仕事をコチョコチョやっている)
プロットを見せてもらって、ちょちょっと書いた物を見せて、一番失敗してもやばく無さそうな印象薄いロリ系ヒロインを担当することになりました。
三人のヒロインをそれぞれ三人のライターで分担します。(三人のうち二人が締め切りに間に合いそうに無いとギブアップしてきた)
メインヒロインはメインライター兼監修。(これが同僚ね)
サブヒロイン1は急遽呼ばれた外注のライターさん。
サブヒロイン2を私が担当します。
今回は初めてということで絵もプロット(起承転結をざっと書いたもの)も用意されています。
つまり私が書くのは会話とかそういう細かいものだけでいいのです。
プロットを作るというのが多分一番大変な部分なので、これはラクだなぁ…と思ったら意外なところに落とし穴が…
あれ、全部の要素を入れたのに70kbしかないよ…
ちまき「すいません、プロットどおりに書くと70kbしかないんですけど…」
同僚「え?○○タンルートの◎◎さんは現時点で120kbあるんだけど、ちょっと不釣合いになるからせめて100kb程度欲しいんだけど」
ちまき「やっぱメインルートに比べるとそもそものボリューム足らないんじゃないかと思いますけど」
(とりあえず責任回避)
同僚「ちょっと見せて」
同僚「…これじゃダメだよ…」
ちまき「どこらへん?」
同僚「まずね、えっちシーンが淡白すぎるし、ワンパターンなのが一つ」
ちまき「う……」(それは自覚あり)
同僚「それとね、もっとキャラが楽しく喋って、にぎやかな雰囲気を出さないとダメ。そういうふいんき(何故か変換できない)もエロゲの楽しみのうちだから。もっと膨らませることができるはずだよ」
ちまき「すいません◎◎さんのやつ見せてもらっていいですか?現時点のでいいので」
◎◎さんは商業もやってる、中堅どころ以上の女性ライターさんで、毎回無理なスケジュールでも平均以上のものは確実に上げる人だという話。
ざっと読んで見た所…私から見ると「いらない部分」が多すぎる。
私は映像脚本専攻で4年学校にいたのですが、そこで教えられたことは
「切る技術」
でした。
その台詞は本当に必要だろうか?必要以上に説明しすぎていないだろうか?
「どこを切っても成立しなくなる、それが最高の脚本だ」と教官に強く言われました。
「女は会話を書かせればいくらだって書いてくる、でも大事なことはそんなことじゃない。プロットの時点で勝負は決まっているんだ」
まして製作期間が延びた分厳しいコスト管理が上(たとえ同人であってもそれに投資している人は居る)からのしかかってきます。イベント絵も立ち絵もこれ以上増やせない。
ちまき「すみません、エロはともかく、絵が無いのに意味無く会話を増やしてもウザイだけなんだと思うんですけど…」
同僚「絵?絵は増やせないよ。でもある程度のボリュームが無きゃ客も納得しないし。」
ボリューム…
ボリューム……
うーん……
某fateとかそういうのって、テキストデータだけでメガ単位なんだそうです。メガ…
*じゃあ私は●●になるわ!
正確には「じゃあ私はwebデザイナーになるわ!」。大原専門学校のCMの決め台詞。
他が「僕は警察官」「公務員」など古典的な専門学校らしい?職種なので一層浮いている。
なんかいかにも「流行りものの職業」と取り上げられてる感じで、私以外のweb系の会社員もさぞ微妙な気分になっただろう。専門学校行くならアプリケーションのライセンスでも購入した方が意味があるのではないか…だってブラウザでソース見られるじゃん…
*クラスチェンジ
RPGでは「転職」に近い。これを繰り返すことで「魔法戦士」「回復できる騎士」などになれる場合が多い。
しかし極めないうちに転職ばっかりしていると結果として中途半端なスキルのキャラになる。現実の私のようだ…